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「当選しました」その声で、死んだはずの“ボク”の魂が、自殺した高校生ミンの肉体に“ホームステイ”することになった。ミンの自殺の原因を100日間で見つけ出さないと、“ボク”の魂は永遠に消えると告げられ、新生“ミン”として“ボク”はもう一度人生をスタートさせる。ある日、1台のパソコンの存在を知り、自殺したミンを苦しめた残酷な現実と対峙することになる・・・。 運命のいたずらで人生をRE:スタートすることになった“ボク”が、ミンを通して新たに見る世界は、驚きと発見に満ちていた。家族、友達、初恋の女の子と出会い直す経験を経て、誰かを大切にすること、大切にされることを知り、高校生活はキラキラと色鮮やかに輝きだす。初めて生きる歓びを感じた“ボク”を待ち受ける結末とは・・・
 『クレヨンしんちゃん』シリーズの原恵一監督の手でアニメーション化もされた、直木賞受賞作家の森絵都が発表したジュブナイル小説「カラフル」が、バンコクに舞台を移して実写化。独自のタイの文化や学園風景で甘酸っぱく味付けし、新たな物語が誕生した。 主人公には、『バッド・ジーニアス』でカンニングビジネスを仕切る御曹司役だったティーラドン・スパパンピンヨー。ドラマや映画で活躍する売れっ子ながら、「どうしてもミンを演じたい」とオーディションで役をつかみ取った。ミンが憧れる先輩役を、タイで大ブレイク中のBNK48のキャプテンで、第1回BNK48選抜総選挙で1位を獲得したチャープラン・アーリークンが演じる。フレッシュな二人の共演も見所だ。
「当選しました」その声で、死んだはずの“ボク”の魂が、自殺した高校生ミンの肉体に“ホームステイ”することになった。ミンの自殺の原因を100日間で見つけ出さないと、“ボク”の魂は永遠に消えると告げられ、手にはタイムリミットを告げる砂時計が残されていた。新生“ミン”として“ボク”はもう一度人生をスタートさせる。初めて訪れた街で見知らぬ家族や同級生に囲まれ、違和感だらけの学校生活を送る “ミン”。誰にも気づかれないように謎解きを始めるうちに、秀才の美少女パイと出会い一瞬で恋に落ちる。バラ色の日々もつかの間、1台のパソコンの存在を知り、自殺したミンを苦しめた残酷な現実と対峙することになる・・・。
1978年9月23日、タイ・バンコク出身。ランシット大学のコミュニケー ションアーツ学部フィルム・ビデオ科を卒業。2000年に卒業制作と して発表した短編映画「LUANG TA」が国内外で注目される。初の長 編ホラー『心霊写真 』(04)はタイ国内で大ヒットし、日本でも2006 年に公開された。その後「Alone」(07・未)やホラー・オムニバス・シ リーズ「4BIA」(08・未)と「Phobia 2」(09・未)を手がけ、タイ国内 外でホラー監督として人気を博す。本作ではホラーテイストを残しな がらファンタジー・スリラーに挑戦し、2019年の大阪アジアン映画祭 で上演され、タイのアカデミー賞とされる第28回スパンナホン賞では作品賞など13部門でノミネートされた。
INTERVIEW
    まずは森絵都さんの「カラフル」を映画化することになった経緯を教えてください。
タイでは 2003年に出版されてベストセラーになったのですが、GTH(本作の製作会社GDHの前身)のプロデューサーが凄く気に 入ったんです。しかし海外の書籍を映画化したことがなかったので最初は大変でした。森さんにはGTHの映画を観ていただいて気に入っていただけたようですが、2016年に映画が本格的に動くまで 5年かかりましたね。
    原作からの改変がとても巧みだと感じました。
日本的な考え方とか習慣とか文化をそのまま取り入れるとタイ人には判らないので、そのあたりはタイの習慣や文化にアレンジしましたが、核となるフィーリングは変えないよう細心の注意を払いました。 私が参加してから変更したのはファンタジー要素を増やしたことで すね。
    主演に『バッド・ジーニアス』で知られるティーラドン・スパパン ピンヨーさんをキャスティングされた理由は?
脚本を書いていたときには、主人公とヒロインの顔が全く浮かばなかったんです。オーディションをはじめて1ヶ月経ったときにプロデューサーが「『バッド・ジーニアス』のジェームス(ティーラドンの愛称 )はどうだ?と。でも私は「あんな悪役を演じてるやつは嫌だ」と断ったんですよ。でも会ってみたらすごく演技は巧いし、100%の熱意を持っている。ワイヤーに吊られながら演技するシーンでも、全力で集中してくれました。こういう俳優には滅多に出会うことかができません。
    今やBNK48の大スター、チャープランさんも女優として素晴らしいですね。
オーディションしたときはまだ全然有名じゃなくて、たまたまFacebookに載っていた写真のすごく謎めいた視線に、内面的なものを感じて呼んだんです。実際、演技は上手くはなかったのですが、アクティング・コーチに付いてジェームスと一緒に3~4ヶ月演技の 特訓をしてもらいました。ジェームスにも負けないくらいの熱意があって、お互いに競い合ってましたね。
    2人はタイで人気者ですね。観客の反応はとどうでしたか?
この映画化は徹底的に隠密で進められていたんです。特にチャープランは映画初出演ですし、撮影時にはもう歌手として新聞の一面を 何回も飾っていて。公開したときにはキスシーンで「、彼女がここまでするの?」って劇場中に「キャー!」って悲鳴が響き渡りました(笑)。
    この映画化を『ホームステイ』というタイトルにした時点で、作り手の死生観がクローズアップされていると思いました。
私もプロデューサーも「人生は一時的に、この身体にホームステイ するようなもの」という原作の考えが気に入ったんです。人生に過 剰に拘ればすごく重たいものになっちゃうけれど、「いや、これは一時的なもので、いつか消えていく」と考えるとすごく楽になる。観た人から「ポジティプな考え方になって生きる力を持てました」「自殺を考えていたんですけど思いとどまりました」なんてダイレクト・ メッセージを貰ったとき、この映画を作った甲斐があったと本当に思いましたね。
1997年4月27日、タイ・バンコク生まれ。新人発掘リアリティー番組でテレビデビューし、その後出演したTVシリーズ「Hormones2」(14)で演技力が認められ、次シリーズで はメインキャラクターに抜擢される。2015年には佐賀県で撮影されたLINEテレビの ドラマ「STAY Saga~わたしが恋した佐賀~」(15)に出演。1,000万回以上再生される 大ヒットとなり、タイに空前の「佐賀ブーム」を巻き起こした。映画デビューは日本でも大 ヒットした『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(17)。勉強は苦手だがカンニングビジネスを仕切る富豪の御曹司のパット役を存在感たっぷりに熱演し、第28回スパンナ ホン賞で助演男優賞にノミネートされた。歌手活動もスタートさせた注目の若手俳優。
熱望した主役
ミン役をどうしても演じたくてオーディションを受けました。この役は絶対自分のものだと自分自身に言い聞かせ続けていました。そして、実際 にミンを演じることが決まってから、どれだけ複雑な役柄なのかを掘り下げていきました。まず3ヶ月に渡るワークショップで準備をし、撮影にもさらに 3ヶ月。不安、苦悩、恐怖、喜びなど、様々な感情を表現しなければいけませんでした。それに、スタントをするのも初めてでした。頭からつま先までずぶ 濡れで、15mの建物を登って飛び降りるという アクションを何度もやりました。大変だったけど、 おかげで今までの自分を超えられたと自信を持って言えます。本作は僕に人生の意味を教えてくれた映画です。「生きているだけで十分なんだ」と。
1996年5月2日、タイ・ソンクラー県ハジャイ生まれ。タイを拠点に活動する女性アイドル。グループBNK48のキャプテンを務め、2019年1月に開催された第1回BNK48選抜総選挙で大差をつけて1位を獲得した。2018年5月に行われたAKB48の53rdシングル世界選抜総選挙では39位に食い込む大健闘を見せた。国民的アイドルとして活躍する傍ら、タイ最難関の国立マヒドン大学国際学部で化学を学び、研究助手として論文を共同発表した一面も持つ。出演作は第31回東京国際映画祭にて上映されたドキュメンタリー映画「BNK48: Girls Don’t Cry 」(18)。
初めての演技
この映画は、私に初めての演技経験をもたらして くれただけでなく、私が心の周りに張り巡らせていた壁を壊してくれました。ずっと心の周りに盾を作って、強くなるには泣いてはいけないんだと気を張っていました。でも、パイの役を通して人生の他の見方を学んだんです。ほとんとど泣いたことがありませんでしたが、演技のレッスンを受けてから、自分の心にかけていた鍵を開けることができ、感情を出せるようになりました。演じるということがどんなことか、やっとわかったんです。約1年間ほど本作に関わり、様々な新しい世界を知りました。